ラザフォード後方散乱分析装置
(日新ハイボルテージ(株)社製、NT-1700H型)
【特徴】
本装置によって、試料元素の「種類、数、及びそれらの深さ分布情報」が分かります。密度がわかる薄膜の場合は、これを元にして膜厚が分かり、逆に膜厚が分 かるとその膜の密度が分かります。また、結晶試料では、その結晶軸と平行にビームを入射した場合に後方散乱粒子数が減少する、チャネリング現象を利用することで、結晶性の良し悪しも分かります。この分析機能を発揮できるようにイオンビームの入射角度を0.1度以下の単位で変えることができます。測定原理 から、Fe,Wなどの重元素の絶対量測定が得意です。C(炭素)より軽い元素の定量測定は難しくなりますが、軽元素でも、例えば、SiO2やSi3N4のO/SiやN/Siの組成比は、誤差10%程度での測定が可能です。
【仕様】
加速方式 | タンデム方式 |
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加速イオン | 主にHe+, He++ |
加速エネルギー | 0.2 - 3.4MeV(He+) - 5.1MeV(He++) |
高電圧発生方式 | シェンケル回路方式 |
イオン源 | リチウム荷電変換型負イオン源( デュオプラズマトロン・イオン源+リチウム荷電変換セル) ビーム径(測定プローブ径):約 1 mmφ エネルギー分解能: ca. 24 keV |
深さ分解能 | ca. 10 nm(エネルギー分解能に従う) |
入射深さ | ca. ~ 1 μm 原子数分解能:0.01 - 1 at%(原子量が大きい程、分解能は高い) |
【設置場所】
マテリアルサイエンス系1棟1階